Japanese
English
臨床報告
Segmental arterial mediolysisによる未破裂総肝動脈瘤の1例
A surgical case of a non-ruptured common hepatic artery aneurysm due to segmental arterial mediolysis
平出 貴乗
1
,
坂口 孝宣
1
,
福本 和彦
2
,
山本 尚人
1
,
海野 直樹
1
,
今野 弘之
1
Takanori HIRAIDE
1
1浜松医科大学第2外科
2磐田市立総合病院消化器外科
キーワード:
segmental arterial mediolysis(SAM)
,
肝動脈
,
動脈瘤
Keyword:
segmental arterial mediolysis(SAM)
,
肝動脈
,
動脈瘤
pp.601-606
発行日 2013年5月20日
Published Date 2013/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104579
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要旨
患者は56歳,男性.腹部打撲,膵炎,開腹手術などの既往症はなかった.右腰背部痛を主訴に近医を受診した.腹部超音波と造影CT検査で総肝動脈遠位に径1.0 cm大の囊状動脈瘤を指摘され,精査・加療目的に当院を紹介された.腹部造影CT立体構築画像と血管造影所見をもとに瘤を切除したのち,総肝動脈と胃十二指腸動脈,左右肝動脈の間に橈側皮静脈グラフトによる総肝動脈再建を実施した.病理組織検査では中膜空胞変性および内弾性板の断裂を認め,segmental arterial mediolysis(SAM)として矛盾しない所見であった.SAMは異時性に出現する報告もあり,今後も厳重な経過観察が必要と思われた.
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