発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016291568
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Segmental arterial mediolysis(SAM)は、腹部内臓動脈瘤破裂による腹腔内出血の原因の一つである。また、脳血管に生じたSAMが動脈瘤破裂によるクモ膜下出血(SAH)の原因となることがあるが、一方で、動脈瘤を生じることなくSAHを発症する疾患に可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)がある。今回、SAMによる腹腔内出血と、RCVSに起因するSAHを合併した症例を経験したので、文献的考察を加えて報告した。症例は49歳女性で、SAMに対しては経カテーテル的動脈塞栓療法を行い、良好な結果が得られた。SAHは経過観察とし、6ヵ月後の頭部CTで血管の変化や動脈瘤形成などは認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016