Japanese
English
臨床報告
食道癌術後の膵管内乳頭粘液腺癌に対して胃管温存膵頭十二指腸切除術を施行した1例
A case of intraductal papillary mucinous carcinoma successfully treated by gastric tube-preserving pancreaticoduodenectomy after esophagectomy
鈴木 大亮
1
,
吉富 秀幸
1
,
宮崎 勝
1
Daisuke SUZUKI
1
1千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
キーワード:
膵頭十二指腸切除術
,
胃管温存
,
食道癌術後
,
右胃大網動静脈
Keyword:
膵頭十二指腸切除術
,
胃管温存
,
食道癌術後
,
右胃大網動静脈
pp.239-244
発行日 2013年2月20日
Published Date 2013/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104473
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要旨
症例は66歳,男性.2001年8月に食道癌に対し右開胸開腹による胸部食道亜全摘,後縦隔経路胃管再建術を施行された.その後,膵頭部囊胞性病変を指摘され,経過観察されていたが,2008年4月,囊胞の増大と内部に隆起性病変の出現が認められ,膵管内乳頭粘液性腫瘍の診断で当科へ紹介された.腹部CT,血管造影検査で右胃大網動脈・胃十二指腸動脈に浸潤を認めず,温存可能と判断し,胃管温存膵頭十二指腸切除術を施行した.右胃大網静脈は高度癒着のため切離したが,術中術後に胃管の血行不全を疑わせる所見は認めなかった.胃管温存に動脈温存は必須と考えられるが,静脈を温存できないことが必ずしも胃管の温存を不可能とするものではないと考えられた.
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