Japanese
English
臨床報告
腹壁瘢痕ヘルニア術後20か月で発生した遅発性メッシュ感染の1例
A case of mesh-patch infection two years after incisional hernia repair
渋谷 雅常
1
,
寺岡 均
1
,
中尾 重富
1
,
坂下 克也
1
,
金原 功
1
,
新田 敦範
1
Masatsune SHIBUTANI
1
1馬場記念病院外科
キーワード:
腹壁瘢痕ヘルニア
,
メッシュ感染
,
遅発性
Keyword:
腹壁瘢痕ヘルニア
,
メッシュ感染
,
遅発性
pp.143-146
発行日 2012年1月20日
Published Date 2012/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103929
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要旨
患者は52歳,男性.S状結腸穿孔術後の腹壁瘢痕ヘルニアに対して2007年7月に他院でComposix Kugel Patchを用いた修復術が施行された.2009年3月に手術痕に一致して発赤,腫脹,疼痛などの感染徴候が出現したため近医を受診し,精査加療目的に当院を紹介された.腹部CT検査で発赤部に一致して腹壁内の膿瘍形成を認めたため,切開・排膿およびドレーンの挿入を行った.ドレナージおよび抗菌薬による保存的治療では完治には至らず,治療開始後72日目にメッシュ除去術を施行した.メッシュ感染は早期感染と遅発感染に分類されるが,遅発性感染に関する本邦報告は非常に稀である.腹壁瘢痕ヘルニア術後約2年が経過して発生したメッシュ感染の1例を経験したので報告する.
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