Japanese
English
臨床報告
メッシュを温存し局所陰圧閉鎖療法が奏効した腹壁瘢痕ヘルニア術後創部感染の1例
Negative pressure wound therapy is useful for the treatment of surgical site infection after abdominal incisional hernia repair in which healing was achieved without removal:a case report
嵩原 一裕
1
,
河合 雅也
1
,
高橋 玄
1
,
小島 豊
1
,
五藤 倫敏
1
,
坂本 一博
1
Kazuhiro TAKEHARA
1
1順天堂大学下部消化管外科
キーワード:
局所陰圧閉鎖療法(NPWT)
,
腹壁瘢痕ヘルニア
,
メッシュ感染
Keyword:
局所陰圧閉鎖療法(NPWT)
,
腹壁瘢痕ヘルニア
,
メッシュ感染
pp.507-511
発行日 2016年4月20日
Published Date 2016/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211151
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は70歳代,男性.胸部大動脈瘤に対し左傍腹直筋切開,後腹膜アプローチで総腸骨動脈よりステントグラフト挿入術を施行された後,腹壁瘢痕ヘルニアを発症し,メッシュを用いた腹壁瘢痕ヘルニア修復術と小腸部分切除術を施行した.術後に創部感染を認め洗浄ドレナージを行った.感染のコントロールは良好であったが,メッシュ上の肉芽形成が不良のため,局所陰圧閉鎖療法(NPWT)を18日間施行した.NPWTによりメッシュ上の肉芽形成と創全体の収縮は良好となった.メッシュを温存した腹壁瘢痕ヘルニア修復術後のメッシュ感染の治療において,NPWTは有用と考えられた.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.