Japanese
English
臨床報告
根治的3領域郭清を行った頸部食道癌肉腫の1例
Successful treatment of cervical esophagus carcinosarcoma
川野 雄一郎
1
,
野口 剛
1
,
廣石 和章
1,3
,
和田 伸介
2
,
白石 憲男
1
,
北野 正剛
1
Yuichiro KAWANO
1
1大分大学医学部消化器外科
2大分大学医学部救命救急センター
3大分大学医学部病理学教室
キーワード:
食道癌肉腫
,
頸部食道
,
食道全摘出術
Keyword:
食道癌肉腫
,
頸部食道
,
食道全摘出術
pp.139-142
発行日 2012年1月20日
Published Date 2012/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103928
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要旨
癌肉腫には,間葉系性格を有した紡錘形細胞を伴う癌腫と,骨・軟骨形成を示す腫瘍がある.今回,われわれは頸部食道の癌肉腫の1例を経験したので報告する.患者は63歳,男性.スクリーニング目的で施行した上部消化管内視鏡検査で頸部食道に食道内腔の1/2周を占める1型の腫瘍を認めた.頸部食道癌の診断で食道全摘および喉頭全摘術を施行した.病理組織学的所見では異型重層扁平上皮が増殖する像と紡錐形腫瘍細胞が増殖する像が認められ,食道癌肉腫と診断された.紡錘形細胞はα-smooth muscle actinが陽性に染色され,癌肉腫と考えられた.術後52日目に軽快退院した.
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