Japanese
English
臨床報告
特発性血小板減少性紫斑病再発に対する後腹膜アプローチによる腹腔鏡下副脾摘出術の経験
Retroperitoneal laparoscopic removal of an accessory spleen after splenectomy for recurrent idiopathic thrombocytopenic purpura
前田 好章
1
,
篠原 敏樹
1
,
砂原 正男
1
,
濱口 純
1
,
二川 憲昭
1
,
濱田 朋倫
1
Yoshiaki MAEDA
1
1北海道がんセンター消化器外科
キーワード:
腹腔鏡手術
,
副脾
,
腹腔鏡下脾摘術
,
後腹膜アプローチ
,
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
Keyword:
腹腔鏡手術
,
副脾
,
腹腔鏡下脾摘術
,
後腹膜アプローチ
,
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
pp.1393-1396
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103765
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要旨
患者は40歳代の肥満体型の男性.17年前に特発性血小板減少性紫斑病に対し開腹脾摘術を施行された.当初の血液学的反応は良好であったが,脾摘後12年ごろより再び血小板が減少した.腹部CT検査および99mTc-スズコロイドシンチで下行結腸背側に副脾の存在が明らかとなった.肥満と前回の術創による癒着のため,通常の手術アプローチでは困難が予想されたため,PDBバルーンを用いた後腹膜アプローチによる腹腔鏡下副脾切除術を施行した.後腹膜アプローチで,下行結腸と後腹膜の間の癒合層を慎重に剝離していくと副脾が同定され,安全に切除された.後腹膜に存在する副脾に対して,後腹膜アプローチによる腹腔鏡下手術は有用な選択肢であると考えられる.
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