Japanese
English
短報
保存的治療で治癒した腸管気腫症を伴う門脈ガス血症の1例
A patient with hepatic portal venous gas accompanying pneumatosis intestinalis who survived with conservative treatment
永橋 昌幸
1
,
髙橋 元子
1
,
小野 一之
1
,
岡本 春彦
1
,
田宮 洋一
1
,
畠山 勝義
2
Masayuki NAGAHASHI
1
1新潟県立吉田病院外科
2新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器・一般外科学分野
キーワード:
門脈ガス
,
腸管気腫症
,
非閉塞性腸管虚血
,
手術適応
,
保存的治療
Keyword:
門脈ガス
,
腸管気腫症
,
非閉塞性腸管虚血
,
手術適応
,
保存的治療
pp.991-993
発行日 2011年7月20日
Published Date 2011/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103655
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要旨
症例は72歳,男性.Lewy小体型痴呆があり,寝たきり状態であった.嘔吐,腹部膨満を主訴に受診した.腹部に軽度の圧痛を認めたが,反跳痛や筋性防御は認めなかった.腹部X線検査で,上部小腸はガスが充満し著明に拡張しており,腸閉塞と診断された.腹部造影CT検査で,門脈ガス像と腸管気腫を認めた.上腸間膜動脈に,明らかな血栓を認めなかった.非閉塞性腸管虚血と診断した.腸管気腫は上部小腸に限局しており,全身状態も安定していたため,保存的に治療する方針とした.2病日には,排ガスとともに腹部膨満は消失し,X線上の小腸の拡張ガス像は改善した.5病日に再検したCTでは,門脈ガスおよび腸管気腫は消失していた.41病日に退院した.
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