ひとやすみ・74
東日本大震災
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.919
発行日 2011年7月20日
Published Date 2011/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103629
- 販売していません
- 文献概要
2011年3月11日午後2時46分,宮城県牡鹿半島の東南東約130kmの海底を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生した.宮城県北部の震度7を最大震度として東日本が大きく揺れ,日本列島の太平洋岸には津波が押し寄せた.特に東北地方では10~20mの大津波となり,大災害をもたらした.この地震と津波により,死者と行方不明者は合わせて2万7千人にも及んだ.
地震発生当時,私は図書室で資料の整理をしていた.突然,巨大な揺れが生じ,本棚から滝のように本が崩れ落ちた.そして壁には亀裂が走り,壁の一部が剝がれ落ちた.揺れは永遠に続くがごとくで,4分以上にも及んだ.幸いなことに当院では地震による被害は軽微で,停電もすぐに自家発電に切り替えられた.そして手術は続行され,病棟の各種モニターやレスピレーターにも問題は生じなかった.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.