Japanese
English
臨床報告
Micropapillary carcinoma成分を含んだ直腸癌の1例
A case of rectal cancer with micropapillary carcinoma component
富岡 寛行
1
,
齊藤 修治
1
,
絹笠 祐介
1
,
塩見 明生
1
,
橋本 洋右
1
,
草深 公秀
2
Hiroyuki TOMIOKA
1
1静岡県立静岡がんセンター大腸外科
2静岡県立静岡がんセンター病理診断科
キーワード:
Micropapillary carcinoma
,
大腸癌
,
免疫染色
,
MUC1
,
EMA
Keyword:
Micropapillary carcinoma
,
大腸癌
,
免疫染色
,
MUC1
,
EMA
pp.697-700
発行日 2011年5月20日
Published Date 2011/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103570
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要旨
患者は89歳,女性.下血を契機に直腸癌を発見された.生検は中分化腺癌であった.手術は腹会陰式直腸切断術,中枢側D3郭清を施行した.最終判定は,pA,ly3,v1,pPM0,pDM0,pRM0,pN2,sH0,sP0,cM0,fStage Ⅲb,根治度Aであった.術後6か月で腰椎転移および多発肺転移を認め,術後9か月で原病死した.病理組織学的所見では,中分化型腺癌を主体とする腫瘍であったが,一部にmicropapillary carcinoma(MC)成分を認めた.MC成分を含む癌腫は,高率にリンパ節転移を伴う高悪性度腫瘍と考えられており,治療戦略上,注意が必要である.
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