Japanese
English
臨床報告
直腸癌腟転移の1例
A case of vaginal metastasis of rectal cancer
岩田 至紀
1
,
小森 康司
1
,
木村 賢哉
1
,
木下 敬史
1
,
清水 泰博
1
,
谷田部 恭
2
Yoshinori IWATA
1
1愛知県がんセンター中央病院消化器外科
2愛知県がんセンター中央病院遺伝子病理診断部
キーワード:
大腸癌
,
直腸癌
,
腟転移
Keyword:
大腸癌
,
直腸癌
,
腟転移
pp.1268-1272
発行日 2014年10月20日
Published Date 2014/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105226
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要旨
症例は75歳,女性.便秘と血便,肛門痛を主訴に2012年8月に前医を受診した.直腸癌の診断で,当科へ紹介された.当院での精査で尾骨への直接浸潤を認め,術前化学療法施行後の同年12月に腹会陰式直腸切断術,D3(prxD3+bil・lat)郭清,を施行した(R0, CurA).術後6か月で肝再発,骨盤内局所再発,腟再発を認めた.肝切除は二期的に行う方針とし,2013年8月に骨盤内臓全摘術を施行した.術後に肺再発が出現し,肝・肺いずれも切除可能ではあるが,化学療法を先行し,二期的に切除予定である.大腸癌腟転移は稀な疾患であるが,肝転移や肺転移と同様にR0切除が期待できる症例では,積極的に切除することが予後に寄与すると示唆された.
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