Japanese
English
臨床報告・1
転移性全眼球炎が発見の契機となった直腸癌の1例
A case of rectal cancer associated with metastatic endophthalmitis
馬場 秀文
1
,
田中 克典
1
,
板野 理
1
,
鈴木 文雄
1
,
大高 均
1
,
守谷 孝夫
1
Hidefumi BABA
1
1国家公務員共済組合連合会立川病院外科
キーワード:
転移性全眼球炎
,
肝膿瘍
,
大腸癌
Keyword:
転移性全眼球炎
,
肝膿瘍
,
大腸癌
pp.937-941
発行日 1998年7月20日
Published Date 1998/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903242
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はじめに
転移性全眼球炎は心内膜炎,髄膜炎,肺炎,骨髄炎ならびに前立腺手術の際,身体他部の化膿巣から化膿菌が転移性に到来して生じる眼球炎と定義されているが1),敗血症の合併症としては稀なものである.また,肝膿瘍が原因となり転移性全眼球炎が発生することも稀であるが,1986年Liuら2)が初めて肝膿瘍からの転移性全眼球炎について報告した.
また細菌が直腸癌病巣より門脈血に進入し,肝膿瘍を併発することも稀である.今回,われわれは直腸癌が原因となり肝膿瘍および菌血症を併発し転移性全眼球炎が惹起されたと考えられる稀な症例を経験したので報告する.
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