Japanese
English
臨床報告
保存的治療により軽快した特発性上腸間膜静脈血栓症の1例
A case of superior mesenteric vein thrombosis treated by conservative therapy
中川 博道
1
,
小野 仁志
1
,
宮内 勝敏
1
Hiromichi NAKAGAWA
1
1西条中央病院外科
キーワード:
特発性上腸間膜静脈血栓症
,
保存的治療
Keyword:
特発性上腸間膜静脈血栓症
,
保存的治療
pp.501-503
発行日 2011年4月20日
Published Date 2011/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103515
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要旨
症例は59歳,男性,腹痛を主訴に来院した.腹部単純CT検査で腸閉塞を認めるものの,明らかな閉塞機転となるような病変を認めなかった.このことから腸間膜血管の閉塞性疾患を疑い,腹部造影CT検査を施行した.上腸間膜静脈内に血栓の存在を認めたが,腹部所見,検査所見などから腸管壊死を示唆する所見を認めなかったことから,絶飲食とヘパリンによる抗凝固療法を行った.これにより腹痛は改善し,血栓の減少傾向を認めた.経口摂取を開始し,ワーファリン®内服に変更したが,症状の再燃は認めていない.血栓症を発症する明らかな原因はなく,特発性と考えられた.
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