Japanese
English
臨床報告
プロテインS欠乏症による上腸間膜静脈血栓症に対し保存的治療を行った1例
A case of superior mesenteric venous thrombosis associated with protein S deficiency for which conservative treatment was performed
仲田 真一郎
1,2
,
三宅 建作
1
,
潮 真也
1
,
嶋村 文彦
1
,
向井 秀泰
1
,
宮崎 勝
2
Shinichiro NAKADA
1,2
1千葉県救急医療センター外傷治療科
2千葉大学大学院臓器制御外科
キーワード:
上腸間膜静脈血栓症
,
プロテインS欠乏症
Keyword:
上腸間膜静脈血栓症
,
プロテインS欠乏症
pp.97-101
発行日 2014年1月20日
Published Date 2014/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104916
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要旨
症例は50歳,男性.腹痛を主訴に前医を受診した.腹部造影CT検査にて上腸間膜静脈血栓症(SMVT)の診断となり,当センターへ紹介された.来院時,腹膜刺激徴候を認めたが全身状態が保たれていたため,保存的治療を行った.血液検査にてプロテインS欠乏症と診断された.徐々に全身状態は改善し第56病日に退院した.現在1年1か月が経過し,再発を認めていない.SMVTの治療として,腹膜刺激徴候を認める症例では手術を行うことが多いが,今回,保存的治療を行い良好な経過を得た.早期診断がつき,全身状態が保たれていれば,保存的治療にて軽快する症例もあると考えられた.
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