Japanese
English
臨床報告
虫垂粘液囊胞腺癌に対して腹腔鏡下回盲部切除術を施行した1例
A case of appendiceal mucinous cystadenocarcinoma of the appendix treated by laparoscopic ileocecal resection
太田 裕之
1
,
塚山 正市
1
,
藤岡 重一
1
,
村上 眞也
1
,
小島 正継
1
,
川浦 幸光
1
Hiroyuki OHTA
1
1小松市民病院外科
キーワード:
虫垂粘液囊胞腺癌
,
腹腔鏡下手術
,
腹膜偽粘液腫
Keyword:
虫垂粘液囊胞腺癌
,
腹腔鏡下手術
,
腹膜偽粘液腫
pp.505-508
発行日 2011年4月20日
Published Date 2011/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103516
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は63歳,男性.2007年7月に下腹部痛,下血を主訴に当院を受診した.大腸内視鏡検査でS状結腸に縦走潰瘍を認め,虚血性大腸炎と診断した.同時に施行した腹部CTおよび腹部超音波検査において,虫垂の部位に囊胞性腫瘍を認めた.虫垂粘液囊腫の診断のもと,虚血性大腸炎が軽快した後,2007年11月に腹腔鏡下回盲部切除術を施行した.術中,囊胞壁を損傷することなく腫瘍を摘出した.囊胞内には粘液が充満し,組織学的には高分化型の粘液囊胞腺癌を認めた.深達度はMで,リンパ節転移は認めなかった.術後経過は良好で術後14日に退院した.術後2年6か月が経過した現在,再発兆候を認めていない.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.