Japanese
English
特集 腹壁瘢痕ヘルニア治療up date
単純縫縮法による腹壁瘢痕ヘルニア修復術
Simple closure method for incisional hernia
丸山 嘉一
1
Yoshikazu MARUYAMA
1
1日本赤十字社医療センター肝胆膵外科
キーワード:
腹壁瘢痕ヘルニア
,
単純縫縮法
Keyword:
腹壁瘢痕ヘルニア
,
単純縫縮法
pp.944-948
発行日 2010年7月20日
Published Date 2010/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103114
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
要旨:腹壁瘢痕ヘルニアは開腹手術後の合併症である.先行する開腹手術創での筋膜層の治癒不全・閉鎖不全によって筋層が離開し,腹腔内容が皮下に脱出した状態で,肥満や糖尿などの全身的背景や手術手技が原因である.治療は手術による修復が行われる.その基本はほかのヘルニアと同様にヘルニア囊の処理とヘルニア門の閉鎖・補強である.修復の方法には単純縫縮や生体・人工物を用いた補綴があり,われわれ外科医はそれぞれの手技・利点・欠点を知っておかなければならない.術式の選択にあたっては,単にヘルニアの大きさだけでなく,背景を勘案して行われるべきである.単純縫縮法の適応は初回手術,ヘルニア門横径3cm以内を原則としている.適応を厳密にすることで,手術操作が少ない単純縫縮法は現在でも有用な手技と考える.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.