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特集 外科医に必要なPET検査の知識―その有用性と問題点
肝細胞癌におけるPET検査の有用性
Advantage of the FDG-PET for hepatocellular carcinoma
北 順二
1
,
窪田 敬一
1
,
村上 康二
2
Jyunji KITA
1
1獨協医科大学第二外科
2獨協医科大学PETセンター
キーワード:
FDG-PET
,
肝細胞癌
,
PET/CT
Keyword:
FDG-PET
,
肝細胞癌
,
PET/CT
pp.232-237
発行日 2010年2月20日
Published Date 2010/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102967
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要旨:肝細胞癌に対するPET検査は,高分化型を除いて高率に検出可能である.分化度が低くなるほど検出感度が上昇することから,再発や予後の予測に有用な検査である.また腫瘍内の細胞のviabilityが高い部位は検出感度が高いことを利用して,ラジオ波焼灼や肝動脈塞栓術の治療効果判定にも利用できる.さらに肺や骨などの肝外転移巣や重複癌の発見によって外科切除の適応決定を左右する可能性もある.FDGに代わる製剤として脂質代謝に係わるacetateとcholineが注目され,分化度の高い肝細胞癌の検出率が高いことが報告されている.このことからFDG製剤との併用検査によって肝細胞癌の検出率が上昇すると考えられる.近い将来,PET検査は肝細胞癌に対する有益な検査として再評価されるであろう.
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