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特集 外科医に必要なPET検査の知識―その有用性と問題点
胆囊癌・胆管癌におけるPET検査の意義
Value of FDG-PET for gallbladder cancer and cholangiocarcinoma
山本 久仁治
1
,
海野 倫明
1
Kuniharu YAMAMOTO
1
1東北大学病院肝胆膵外科
キーワード:
FDG-PET
,
胆囊癌
,
胆管癌
,
浸潤能診断
Keyword:
FDG-PET
,
胆囊癌
,
胆管癌
,
浸潤能診断
pp.238-242
発行日 2010年2月20日
Published Date 2010/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102968
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要旨:現在,胆道癌における画像診断の主役は高い空間分解能を有するMD-CTであるが,比較的新しい画像診断法であるFDG-PETは,腫瘍の糖代謝活性を視覚化した機能的画像診断法であり,CTなどの形態的画像診断法とは全く異なった側面から,腫瘍の評価が可能である.現時点では,従来の画像診断法との比較において原発巣の描出率に明らかな有効性は認められず,むしろ予期せぬ遠隔転移の検出や転移リンパ節診断における特異度の高さを評価する報告が多い.一方で浸潤傾向の強い癌腫においてFDGの集積が低いとする報告もみられ,当教室での切除例を対象とした検討でも,局所浸潤能の高い症例において,SUVmaxが有意に低値であった.胆道癌に関する報告は未だ多くはなく,機能的診断法としてのPET独自の価値を見いだすべく,詳細なデータを蓄積することが今後の課題である.
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