特集 できる!縫合・吻合
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
3.胃
幽門保存胃切除術後の胃-胃吻合
白石 憲男
1
,
赤木 智徳
1
,
衛藤 剛
1
,
安田 一弘
1
,
北野 正剛
1
Norio SHIRAISHI
1
1大分大学医学部第1外科
pp.163-165
発行日 2009年10月22日
Published Date 2009/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102786
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はじめに
幽門保存胃切除術(pylorus preserving gastrectomy:以下,PPG)はMakiら1)によって潰瘍に対する手術として提唱された.近年の早期胃癌の占める割合の増加とともに,術後のダンピング症状や十二指腸液の逆流などの後遺症を最小限にし,胃の貯留機能や排泄機能を保つ縮小手術としてPPGが早期胃癌の治療に用いられるようになってきた2).しかしながら,その術式の適応や手技上の細かい点は施設によって異なっている3).また,PPG後の再建である胃-胃吻合に関しても,使用する糸や縫合法などは施設によって異なっている.
本稿では,われわれが行っている胃-胃吻合を中心にPPG後の胃-胃吻合の手技の実際とそのコツを文献的考察を加えながら述べる.
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