Japanese
English
特集 消化器外科における経腸栄養の意義と役割
閉塞性黄疸を伴った胆道癌手術におけるsynbioticsの効果
Perioperative synbiotic treatment in surgery for biliary cancer complicated with obstructive jaundice
菅原 元
1
,
西尾 秀樹
1
,
江畑 智希
1
,
横山 幸浩
1
,
伊神 剛
1
,
角田 伸行
1
,
深谷 昌秀
1
,
上原 圭介
1
,
梛野 正人
1
Gen SUGAWARA
1
1名古屋大学大学院医学研究科腫瘍外科
キーワード:
胆道癌
,
閉塞性黄疸
,
synbiotics
,
感染性合併症
Keyword:
胆道癌
,
閉塞性黄疸
,
synbiotics
,
感染性合併症
pp.1377-1381
発行日 2009年10月20日
Published Date 2009/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102721
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:胆道癌術後に生じうる感染性合併症の原因の1つに,腸内細菌のbacterial translocationが挙げられる.当教室ではこの予防を目的として,①周術期の腸管内への外瘻胆汁の返還,②周術期のsynbiotics投与,③術後早期からの経腸栄養の開始を胆道癌手術症例に対する栄養管理対策としている.synbiotics投与には①免疫力を増強する効果,②炎症反応を軽減する効果,③腸内環境を良好に保つ効果がみられることが確認された.当教室では,術前にはsynbioticsを食品として内服してもらい,術後は経腸栄養として投与している.上述の栄養管理対策が確立したのちの胆道癌に対する肝切除例の術後感染性合併症発生は減少している.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.