Japanese
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特集 炎症性腸疾患外科治療のcontroversy
〔クローン病に対する最適な外科治療とは?〕
開腹手術か腹腔鏡下手術か
開腹手術のメリット
Advantage of open surgery for intestinal Crohn's disease
二見 喜太郎
1
Kitaro FUTAMI
1
1福岡大学筑紫病院外科
キーワード:
クローン病
,
開腹手術
,
癒着剝離
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
クローン病
,
開腹手術
,
癒着剝離
,
腹腔鏡下手術
pp.629-635
発行日 2009年5月20日
Published Date 2009/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102559
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要旨:クローン病に対する外科治療の役割は腸管の合併症を除去し,QOLを回復させることにある.局所的および全身的に様々な合併症を有したクローン病の手術に定型はなく,開腹および腹腔内の操作には癒着剝離が必須であり,3次元的な外科解剖の理解と腹部手術手技の基本ならびに腸管の扱いに習熟しておかなければならない.腹腔鏡下手術はクローン病に対しても有用な術式であり,比較的炎症の軽い限局した狭窄例がよい適応とされている.一方,開腹手術の利点は経験から培われた手の感触を活かすことにあり,広汎な病変や複雑な瘻孔をきたした場合にはなくてはならないものである.今後は,両者の利点をさらに理解し,適応基準を明らかにすることが重要となるであろう.
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