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あとがき
跡見 裕
pp.1146
発行日 2007年8月20日
Published Date 2007/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101811
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つい最近ワシントンに行ってきた.米国消化器病学会が中心で開催しているDDWに出席するためである.ワシントンはD.C.と略されるが,これはThe District of Columbiaのことで,つまりはコロンビア特別区である.そのため,歴史的にワシントン市民は1961年まで大統領選の投票権をもたず,また,1つの州同等とみなされながら連邦議会の選挙区がない.ワシントン市民を下院で代表するのは,議会本会議での投票権をもたない準議員のみである.最近もこれについての議論が報道されていた.ウィキペディアによると漢字による当て字は「華盛頓」で,「華府」と略すのだそうである.
以前は犯罪が多く,全米危険地域にも挙げられており,おっかなびっくりでもあったが,街全体はきれいで落ち着いた印象であった.ほとんど落書きを見なかったのは,米国の首都としての取り組みなのであろうか.シーフードの店が多く,味もなかなかであった.予約して行った店はぼろ家であり,われわれが恐れてタクシーから降りないのを見て,運転手は大丈夫とニヤニヤしている.恐る恐る扉を開けると,きれいな空間が広がり,なかはお客であふれていた.なかなかの演出ではあるが,旅行客には少々きついものがある.
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