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あとがき
跡見 裕
pp.1636
発行日 2007年11月20日
Published Date 2007/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101958
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がんの診療を巡って様々な動きがある.特に,本年4月からがん対策基本法が施行され,がん診療の均てん化を含めた診療体制の整備がなされようとしている.そもそもわが国における死因の第1位はがんによるものであり,国民的関心はきわめて高く,当然ながら立法府も積極的に動くことになった.
がん対策基本法は厚生労働省であるが,文部科学省も負けてはいない.がんプロフェッショナル養成プラン(がんプロ)を立ち上げた.がん診療に関する専門家の養成をどのように行うのか.文科省の意図することは,がん医療の担い手となる高度な知識・技術を持つがん専門医師およびがん医療に携わるコメディカルなど,がんに特化した医療人材の養成を行うため,大学病院などとの有機的かつ円滑な連携のもとに行われる大学院のプログラムを支援することである.質の高い専門医の養成と大学院教育のハイブリッドな組み合わせは,これこそ「法科大学院」を思わせるものであり,従来の医学部大学院ではなく,「医療(医務)大学院」を作ったほうがすっきりするような気がする.
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