Japanese
English
特集 乳癌の治療戦略―エビデンスとガイドラインの使い方
乳房再建術
Breast reconstruction in patients with mastectomy
岡崎 睦
1
,
波利井 清紀
1
,
辻 直子
1
,
大浦 紀彦
1
Mutsumi OKAZAKI
1
1杏林大学医学部形成外科・美容外科
キーワード:
乳癌
,
乳房再建
,
シリコンバッグ
,
広背筋皮弁
,
腹直筋皮弁
Keyword:
乳癌
,
乳房再建
,
シリコンバッグ
,
広背筋皮弁
,
腹直筋皮弁
pp.903-909
発行日 2007年7月20日
Published Date 2007/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101728
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:乳房再建法には乳癌切除術と同時に行う一次再建と,乳癌切除術から期間をおいたのちに行う二次再建がある.再建材料では,人工物を用いる方法(シリコンバッグが一般的.自費診療)と自家組織を用いる方法(有茎や遊離皮弁の移植.保険診療)がある.乳房再建の適応決定は患者主導で行うべきであり,乳癌切除術の術前に乳癌の進展度や予後,可能な治療法を説明するのと同時に,乳房再建の可能性と諸方法について説明したうえ,患者からの要望があれば再建を行う.シリコンバッグを用いた再建は,以前に言われていた膠原病様疾患や発癌との関係は現在では否定されてはいるが,破損や露出,被膜拘縮などの合併症を生じることがあるので,術後長期の経過観察が必要である.わが国では,乳房インプラントの使用状況と予後を研究すべくNPO日本乳房インプラント研究会が設立され,2006年10月以降,インプラントによる再建後の予後調査のための登録(JAMP study)が始められている.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.