Japanese
English
臨床報告
ペースメーカー留置側に発生した乳癌の1経験例と術式選択に関する検討
A case of breast cancer developing at the pacemaker implantation site and discussion about local treatment
棚田 安子
1
,
野崎 善成
1
,
佐々木 正寿
1
yasuko TANADA
1
1富山赤十字病院外科
キーワード:
ペースメーカー
,
乳癌
,
乳房再建
Keyword:
ペースメーカー
,
乳癌
,
乳房再建
pp.907-910
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211246
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要旨
症例は55歳,女性.45歳時に洞不全症候群でペースメーカーを挿入された.左乳房石灰化の経過観察中に超音波検査で1 cm大の低エコー腫瘤を認め,針生検で浸潤性乳管癌と診断した.病変は乳頭直下に及び乳房温存は困難と判断し,乳房切除の方針とした.腫瘍とペースメーカーは約10 cm離れており,安全に乳房切除が可能であった.病理組織はHER2 enriched typeの浸潤性乳管癌で組織学的悪性度が高く,アントラサイクリン,タキサン,抗HER2薬を含む術後補助化学療法を行った.5年後にペースメーカー入れ替えが予定されており,その際に対側へ留置し直すことで乳房再建も考慮できる症例であると考えられた.
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