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第1土曜特集 乳癌のすべて2024
最新の治療
乳房再建
Breast reconstruction in Japan
棚倉 健太
1
,
早坂 李枝
1
,
倉元 有木子
1
Kenta TANAKURA
1
,
Rie HAYASAKA
1
,
Yukiko KURAMOTO
1
1三井記念病院形成外科・再建外科
キーワード:
乳房再建
,
乳房インプラント
,
乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(BIA-ALCL)
,
自家組織再建
,
患者報告アウトカム
Keyword:
乳房再建
,
乳房インプラント
,
乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(BIA-ALCL)
,
自家組織再建
,
患者報告アウトカム
pp.414-421
発行日 2024年8月3日
Published Date 2024/8/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290050414
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乳房再建術は,乳癌診療ガイドラインで「乳房再建術はインプラントを含むほとんどすべての再建が保険適用となったので,適応となるすべての患者に情報提供をしなければならない」と記載される,乳癌治療の一部である.再建方法は人工物と自家組織再建に大別できる.前者では2019年にリコールがあったが,順次新規にわが国に導入され,現在でも3社の製品が販売されている.リコールの原因となった乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(BIA-ALCL)はまれな疾患であり,対象製品での生涯罹患率は0.03~0.045%である.これは放射線照射後肉腫などの希少な晩期合併症よりもさらに低い.BIA-ALCLについては有症状者に対する介入が適切である.自家組織再建では下腹部,背部がドナーとなる方法が主流であるが,近年では大腿部や臀部も使用されるようになった.QOL研究では自家組織再建の方が人工物再建よりも成績が上回るが,患者個々により環境が異なるため単純に比較することは難しく,ライフスタイル・ライフステージを考慮した再建の提供が必要とされる.
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