特集 小外科・外来処置マニュアル
Ⅸ.乳幼児の外来外科疾患
127.リンパ節膿瘍
上野 滋
1
Shigeru UENO
1
1東海大学医学部小児外科
pp.374-376
発行日 2004年10月22日
Published Date 2004/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100903
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小児のリンパ節とリンパ節膿瘍の概念
リンパ節は免疫系の一部であり,侵入してきた病原体に反応して腫大し,抗体を産生して感染を防御する.小児では新たな病原体に常に曝されているため,常に腫脹しうる.腫大したリンパ節は2,3週で縮小するとされるが,1cm未満のものが数か月にわたって触れることもある.2,3cm以上に腫脹し続けるのは異常であり,鑑別を要する.感染の結果リンパ節内に膿瘍腔を形成したものがリンパ節膿瘍である.化膿性リンパ節炎,Mycobacteriumリンパ節炎,猫ひっかき病などが膿瘍をきたす.
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