特集 癌治療のプロトコール2005-2006
Ⅶ.膵癌治療のプロトコール
帝京大学医学部外科
天野 穂高
1
,
高田 忠敬
1
,
長島 郁雄
1
,
吉田 雅博
1
,
三浦 文彦
1
,
井坂 太洋
1
,
豊田 真之
1
,
和田 慶太
1
,
高木 健司
1
,
加藤 賢一郎
1
1帝京大学医学部外科
pp.243-247
発行日 2005年10月22日
Published Date 2005/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100230
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
膵癌の診断・治療は,これまでの拡大手術に対する再評価やMDCT(multidetector row CT)などの新しい画像診断装置の進歩,新規抗癌剤であるgemcitabine(以下,GEM)の登場などによって次第に変化してきている.近年,各種疾患でガイドラインが整備されつつあり,EBM(evidence-based medicine)に基づいた診断・治療が求められる時代になってきた.一方,膵癌でのevidence levelの高い検討は少なく,わが国におけるガイドラインも現在作成中である.また,DPC(diagnosis procedure combination)の導入などによる診療報酬体系の見直しといった医療経済的な側面も考慮すべき時代となってきた.
本稿では,現在われわれが施行している膵癌の診断・治療における,(1)術前診療,(2)手術,(3)術後治療・処置のプロトコールについて述べる.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.