特集 癌診療に役立つ最新データ
Ⅹ.膵癌
膵癌の治療に関する最新のデータ
天野 穂高
1
,
高田 忠敬
1
,
安田 秀喜
1
,
長島 郁雄
1
,
豊田 真之
1
,
井坂 太洋
1
,
和田 慶太
1
Hotaka AMANO
1
1帝京大学医学部外科
pp.259-262
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905042
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1999年度の膵癌全国登録調査報告の進行度分類では,Stage Ⅰ,Ⅱはそれぞれ31例,62例と少なく,Stage Ⅲが154例,Stage Ⅳaが230例,Stage Ⅳbが315例であり,依然として多くの症例は,進行癌で発見されていた.術式では,PDが213例に対し,PPPDが158例であり,PPPDの適応が次第に広がってきていた.切除574例中D2が249例に,また門脈切除は137例に施行され,積極的な拡大手術が主流であったが,通常型膵癌切除例の5年生存率は13.2%であった.化学療法ではgemcitabineが標準的な薬剤となり,また放射線療法では術前重粒子線治療臨床試験が試みられており,その効果が期待された.
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