Japanese
English
特集 外科栄養療法の新たな潮流
〔各種病態下の栄養管理〕
上部消化管疾患に対する栄養療法
Specialized nutritional support for diseases of upper digestive tract
大村 健二
1
Kenji Ohmura
1
1金沢大学医学部附属病院心肺・総合外科
キーワード:
上部消化管疾患
,
栄養療法
,
周術期管理
,
化学療法
,
脂質代謝
Keyword:
上部消化管疾患
,
栄養療法
,
周術期管理
,
化学療法
,
脂質代謝
pp.595-599
発行日 2005年5月20日
Published Date 2005/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100086
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要旨:正しい栄養療法の知識が普及し,漫然たる完全静脈栄養の施行は回避される傾向が強くなっている.上部消化管疾患の手術後に完全静脈栄養もしくは空腸瘻栄養が必須であるのは食道再建を要する手術後のみである.Major surgeryの術前に投与するimmunonutritionは,感染性合併症の発生頻度を有意に低下させることが判明した.Cost/benefitの点からもその有用性は高く評価されてよい.発癌や癌の増殖には脂質の代謝産物が深く関与している.今後,癌細胞内の環境を修飾し抗癌剤の効果を増強する目的で栄養療法が行われる可能性がある.
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