Japanese
English
脳・脊髄のMRI画像アトラス
仙骨形成不全を伴った脊髄脂肪腫
Spinal Lipoma Associated with Sacral Hypogenesis
廣川 詠子
1
,
森岡 隆人
1
,
西尾 俊嗣
1
,
福井 公子
1
,
河村 忠雄
1
,
三原 太
2
1九州大学大学院医学研究院脳神経外科
2九州大学大学院医学研究院臨床放射線科
pp.538-539
発行日 2002年6月1日
Published Date 2002/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406902161
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- Abstract 文献概要
症 例 3歳女児
出生時に左臀部に皮膚陥凹と血管腫が存在することに気づかれている。保育園入園後もしばしば尿を漏らし,「おむつがとれない」状態であったため,3歳7カ月,MRI検査が行われ,脊髄脂肪腫の存在が指摘され,受診した。
入院時,精神運動発達に異常なかった。左臀部に浅い皮膚陥凹があったが,その底は皮膚で被われていた。また,右臀部に淡い血管腫がみられた。下肢の運動・感覚に障害はなかったが,両側とも凹足であり,肛門反射は減弱していた。検査上,肛門括約筋の圧は正常であったが,脊髄磁気刺激による肛門括約筋の反応は,右刺激に比べて左刺激では潜時が延長し,またその振幅も低下していた。膀胱内圧測定ではcomplianceが3ml/cmH2Oと低下し,排尿筋過反射がみられ,leakpoint pressureは40cmH2O以上に上昇していた。
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