Japanese
English
特集 先天性代謝異常と脳形成異常
3.Menkes病と脳形成異常
Menkes' Disease and Brain Dysfunction
青木 継稔
1
,
山口 之利
1
,
大村 育子
1
,
渡辺 温子
1
,
清水 教一
1
Tsugutoshi Aoki
1
,
Yukitoshi Yamaguchi
1
,
Ikuko Omura
1
,
Atsuko Watanabe
1
,
Norikazu Shimizu
1
1東邦大学医学部第2小児科
12nd Department of Pediatrics, Toho University School of Medicine
キーワード:
Menkes' disease
,
occipital horn syndrome
,
Wilson disease
,
MKDgene
,
WDgene
Keyword:
Menkes' disease
,
occipital horn syndrome
,
Wilson disease
,
MKDgene
,
WDgene
pp.427-435
発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901769
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はじめに
Menkes病は,X連鎖性劣性遺伝形式をとり男児に発症する遺伝性銅代謝異常の一つである。腸管における銅吸収障害を主因とするが,生体内諸臓器・器官の銅転送障害も存在すると考えられている。Menkes病は乳児早期に発症する古典型Menkes病(重症型)の他に,乳児後期から幼児期に発見される軽症型Menkes病が知られている。また,近年,年長児から成人にみられるoccipital horn症候群(Ehlers-Danlos症候群type IX)も銅代謝異常があり,極軽症型Menkes病であることが判明した。
Menkes病責任遺伝子(MKDgene)が,1993年に世界3研究グループからクローニングされ同時発表された。MKDgeneは,P-type ATPase-familyの一つであり,銅輸送膜蛋白であることが明らかにされ,さらにWilson病責任遺伝子の単離の引き金ともなった。
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