特集 小児の治療方針
9 代 謝
銅代謝異常症(Wilson病,Menkes病)
清水 教一
1
1東邦大学医療センター大橋病院小児科
pp.553-556
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000311
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Wilson病の内科的治療は,銅キレート薬(D-ペニシラミンまたは塩酸トリエンチン)あるいは亜鉛薬(酢酸亜鉛)の内服と低銅食療法である.銅キレート薬と酢酸亜鉛は併用も可能である.薬剤の選択は症例の臨床症状と重症度による.
Menkes病の治療は銅の非経口投与であり,ヒスチジン銅が用いられている.生後2か月以降に治療を開始した場合は中枢神経症状には無効と考えられているが,易感染傾向が改善され,生命予後の改善につながる.
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