Japanese
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特集 大脳基底核疾患—最近の知見
大脳基底核の血管障害と不随意運動
Involuntary Movement due to Vascular Lesion in the Basal Ganglia
大江 千廣
1
Chihiro Ohye
1
1群馬大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Gunma University School of Medicine
キーワード:
basal ganglia
,
vascular lesion
,
involuntary movement
,
neural circuit
Keyword:
basal ganglia
,
vascular lesion
,
involuntary movement
,
neural circuit
pp.119-127
発行日 1993年2月1日
Published Date 1993/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900440
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I.緒言
大脳基底核の血管障害で生じる不随意運動としては,純粋な形の舞踏運動,バリスム,ジストニア,アテトーゼなどと,それらのいろいろな組み合わせとしての各種の混合型をあげることができる。
また,血管障害としては出血,梗塞,血管炎,多血症などがその原因となっているが,何といっても出血と梗塞が最も普通にみられるものである。大脳基底核の障害場所と,それに起因する不随意運動の表現型には,教科書的には一定の対応がつけられている。しかし,これには必ずしも合致しない例があり,特にコンピューターによる画像診断が発達した今日,そのような非定型的な症例が報告されるようになっており,我々自身もそのような症例を診る機会が増えてきている。
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