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総説
頭蓋内圧測定法(5)—頭蓋内圧の硬膜外測定法に附随する問題点と対策
Measurement of Intracranial Pressure: (5):Problems on epidural measurement of intracranial pressure
池山 淳
1
,
前田 成
1
,
永井 肇
1
,
古瀬 和寛
1
,
五十嵐 伊勢美
2
,
稲垣 大
2
Atsushi Ikeyama
1
,
Shigeru Maeda
1
,
Hajima Nagai
1
,
Masahiro Furuse
1
,
Isemi Igarashi
2
,
Dai Inagaki
2
1名古屋大学脳神経外科
2豊田中央研究所
1Department of Neurosurg. Nagoya University School of Medicine
2Toyota Central Research and Laboratory
pp.1289-1295
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203982
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I.はじめに
硬膜に取付けたpressure transducerで頭蓋内圧を測定する方法は,先の臨床分類IIの中,第4群disc型圧力計,第5群plug型圧力計,及び第6群radiometric圧力計によるものが主体である18)。この種の圧力計は初期にはdamping効果を受けない圧力の測定が可能となるという期待から開発されたが,現在では被検者に出血,感染,脳損傷等の危険を与えない装置として重要視されている。この頭蓋内圧の硬膜外測定には(1)圧力計自身の信頼性の問題と(2)硬膜上に置いた圧力計で頭蓋内圧が正確に測定出来るかという2つの基本問題を含んでいる。第1の問題は,我々圧力計を取扱う医師が十分心得ていなければならない点であり,第2の問題は,硬膜外測定法が成立つかどうかが関わる重要な問題点となっている。しかしこの問題は,理論と実際が一致しないことが多く,必らずしも現在それが克服されていない。
本稿ではこれら2つの問題について特に重要な部分を概説し解決への指針を探った。
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