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malignant schwannoma (MS)は稀だが,手術予後が良くない。著者は18年間にVirginia大学で17例のMSを見出し,うち15例はくわしい検査を行なつた。20〜58歳,♂8,♀7。原発部はsciatic 4.lumbalspinal nerve 3例,retroperit 2,tibial nerve (ant 1, post 3)4例,mediast. 1, nasal cavity 1, cervical1, ant. abdominal wall 1, sacral 1,neurofibromstosis合併10例(つまり2/3),metastatic element 6例(osteoid 4, rhabdomyoblast 1)。手術はexcision+照射。死亡は2m〜20mですべてメタ。生存は2年,2.5年,4年,5年各1例,13年2例,計6例,従つてこの報告は成績良好の方である。さてMsのepitheloid elementは諸説あるが,various typeのあることはStoutの説くごとくで,Schwann細胞はmultipotentialityをもつとも考えられる。本報でもosteoidありrhab—domyoblastありだが,文献にはpleomorphic sarcoma, rhabdomy—osarcoma, hposarcomaなどがある。一方その拡がり方はリンパ節メタが少いという特長あり,著者例には2例あったがDas Gupta 232例では1例も報告がない等。またMSがintraneural, subarachnoidalに散布する(本報)事実はあまり注目されていない。この散布はproximalへも及び,従つて延髄にさへ及ぶという事実が本症予後の不良の一因と考えられ,十分なcontrifugal, petalの廓清を要する。従つてwideexcision, amputationさへすすめられる。Vleta & Packがはじめて治療と予後とに関係を論じたが,彼ら31例では手術27例,radical localexcision 17, amputation 10。5年以上生存30%。
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