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Newcastle Gen. Hosp. 6年後,15歳以上の,男275例,女79例の重症頭部損傷(自動車事故)を追跡した。このうち開頭されたものは70例,いずれもPTA (平均37日)あり。70例の半数35例が在院死をとげた。残る35例が手術後生存(うち3例は手術不成功で,従つて省く)♂28例,♂4例,平均31歳(8〜67歳)。手術所見は脳挫傷浮腫(12例),急性硬膜下血腫(7例),脳幹症状(4例),硬膜外出血(4例),その他。さて,32例のうち6例(19%)は退院後3〜5年で死亡(航海中溺死で1例,dementiaで精神病院へ送られ死亡3例,再度の自動車事故1例,astro—cytoma 1例)。6年後に生存しているもの26例。作業能は12例不利なし,7例低下,4例は6年後作業できず。神経学的症状はまつたくなし8例,言語障害(6例)は程度強からず,嗅覚異常(4例),視(3例),動眼(2例),顔面(1例),聴(1例)神経障害あり。半麻痺(5例),両側痙攣(4例),知覚脱失(2例),歩行障害(7例)など,もつとも高度であつたのは上腕神経叢損傷(1例)で,患肢はまつたく使えない。EEGは22例のうち16例(73%)に異常あり,di—ffuse (36%), asyrrlmetry (32%),focal change (27%), sharp wave,Spike (45%)。てんかんは8例(31%)に発生。うち1例は外傷前よりあり。6年後鎮痙剤内服5例あり。完全作業はこのうち4例のみ。清神病学的精査22例のうち,まつたくfree5例,dementia様廃疾症状6例,dementia 11例,いいかえると重症頭部損傷では手術で救われてもその半数が重症の精神症状を呈してくるということになる。
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