特集 大腸外科手術におけるトラブルシューティング
Ⅱ.腸管・他臓器損傷 4)ロボット支援下直腸癌手術における他臓器損傷の予防と対処法
塚本 俊輔
1
,
高見澤 康之
1
,
坂本 良平
1
,
森谷 弘乃介
1
,
志田 大
1
,
金光 幸秀
1
1国立がん研究センター中央病院大腸外科
キーワード:
ロボット支援手術
,
直腸癌
,
他臓器損傷
Keyword:
ロボット支援手術
,
直腸癌
,
他臓器損傷
pp.1167-1172
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001783
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ロボット支援手術は2018年4月より,これまでの腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術と腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術に加えて,新たに直腸癌手術を含む12術式が保険適用された。これを機に,ロボット支援下直腸癌手術の施行症例数は全国で急激に増加している。ロボット支援手術は開腹手術や従来型腹腔鏡手術とは異なる点を念頭に置いて適切に使用すれば危険は少ないが1),使い方を誤ると患者に大きな危険をもたらす。海外のRCT(randomized controlled trial)では,ロボット支援手術群で術中の他臓器・組織の損傷が4.7%と高率に起こっていることからも十分な注意が必要と考えられる2)。
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