Japanese
English
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他臓器損傷を伴う腎皮下損傷例
CASE REPORT ON THE CONTUSION OF KIDNEY WITH INJURY IN OTHER ORGANS
亀田 長良
1
,
橋本 行
2
,
長沢 二郎
2
,
岸本 重和
2
Nagayoshi KAMEDA
1
,
Ko HASHIMOTO
2
,
Jiro NAGASAWA
2
,
Shigekazu KISHIMOTO
2
1日立造船桜島診療所外科
2神戸医科大学第二外科教室
1Surgical Department, Sakurajima Clinic, Hitachi Shipbuilding & Engineering Co. Ltd.
2Department of Surgery, Division II, Kobe Medical College
pp.635-641
発行日 1960年7月1日
Published Date 1960/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202862
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I.まえがき
腎臓は腰背筋,肋骨,脂肪組織に保護され,後腹膜腔に位置する解剖学的関係から,外力に対し比較的よく保護されているためか,諸家の報告に見られるように,腎外傷の発生頻度は少いものである。
しかし,その治療方針については,高度破裂に対する外科的治療は後遺症の少いだけ保存的療法に優る1)という考えや,局所々見と腎破裂の程度は必ずしも一致しないという理由で診断的手術を考慮すべしとする者2),腎外傷の大部分を保存的療法で成功している報告3),或いはその失敗例4)などが記載されており,なお批判の余地を残している。
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