学会レポート 第24回日本脳・神経外科学会
一般演題抄録・討論・総括[1〜68]
神経再生・末梢神経—一般演題〔25〕〜〔33〕
竹友 隆雄
1
,
山本 俊介
2
1岐阜大第2外科
2三重大外科
pp.299-304
発行日 1966年3月1日
Published Date 1966/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202015
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【25】末梢神経の正常,変性および再生時における水の物理化学的症状(I)
(神戸大眼科)諌山 義正 山中 昭夫
(神戸大工業化学)井上 嘉亀 金治 幸雄
神経組織中において,水はその構成物質の約70%を占めているにもかかわらず,その存在状態は殆んど知られていない。水は大きな誘電率双極子能率をもち,水素結合,配位水素として分子間力に大きな役割を果しているが,このような性質が,神経組織の構造の維持,さらに機能の上にも重要な役割を演じていることは容易に推察される。この点を明らかにする目的でウサギの坐骨神経について,主として核磁気共鳴(N.M.R.)および赤外線吸収スペクトル(1.R.)により,水に注目して研究し,神経の正常および変性,再生時のスペクトルを比較検討した。
N.M.R.の場合は普通Spinningを行なわず,神経線維走行の方向およびその直角方向より磁場を与えて,種々角度を変えて測定を行なつた。
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