学会レポート 第23回日本脳神経外科学会
講演抄録・討論・総括・II—一般演題〔82〕〜〔148〕
末梢神経・脊髄(1)—一般演題〔105〕〜〔112〕
奈良 卓
1
,
牧野 博安
2
,
高村 良平
2
,
高橋 英世
2
,
山野 徳雄
2
,
大和田 操
2
,
泉 和重
2
,
御子柴 幸男
2
,
陣内 伝之助
3
,
最上 平太郎
3
,
神川 喜代男
3
,
松本 圭蔵
3
,
桂田 蘭嗣
3
,
山田 良平
3
,
中谷 進
3
,
岩原 寅猪
4
,
河村 義博
5
,
田制 昭吾
6
,
景山 直樹
7
,
中島 正二
7
,
池田 公行
7
,
中沢 恒幸
8
,
原 徹也
6
,
青木 秀夫
9
,
徳長 雄幸
9
,
都留 美都雄
10
,
竹林 弘
11
,
駒井 則彦
11
,
藤田 一郎
11
,
岸 政治
11
,
坊岡 進
11
,
宮崎 雄二
12
,
末松 克美
12
,
高松 秀彦
12
,
伊藤 忠厚
13
,
石田 肇
13
,
中川 俊
13
,
詫摩 博信
13
,
佐口 享史
13
,
遠藤 正弘
13
1岩医大整形外科
2千大中山外科
3阪大陣内外科
4慶大整形外科
5岐阜医大第2外科
6東大整形外科
7京大脳神経外科
8慶大神経科
9山医大第2外科
10北大脳神経外科
11和医大第1外科
12札医大脳神経外科
13日医大整形外科
pp.380-384
発行日 1965年4月1日
Published Date 1965/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201828
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〔105〕進行性筋ジストロフィー患者における筋運動神経終板の微細構造ならびにcholinesterase活性について
進行性筋ジストロフィーの下腿三頭筋の筋内片を採取し,その一部に瀬戸氏鍍銀法を行ない,他は電子顕微鏡的に検索した。またcholinesteraseについても検索を行なつた。一般に,本症の光学顕微鏡所見は,運動神経終末枝が髄鞘を失つて終板に進入するが,髄鞘に付随するシユワン氏細胞核は,核仁も対照性を失い,核仁の周りの明るいHofが消失して,その輪廓・構造が不鮮明となる。また終板内の神経終末構造も症状の進んだもの程不鮮明となり,ついには,その終末形態を確認することが不可能で,太いぼやけた軸索として濃い終板の中に消えていることが多い。この運動神経終板を構成する数個以上の足底核は通常円周状・楕円状の配列をしているのが普通であるが,本症例では,これらの輪廓・構造が不鮮明となつている。
電子顕微鏡的には,胞形質内に円形・楕円形の空胞と糸粒体が散在する。また空胞・小胞を介して,Regerがtubular agranular reticulumと称した所見が認められる。このtubular agranular reticulumの周囲に接合顆粒が存在し,その顆粒上に電子密度の高い反応性沈着物が存在している。
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