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特集 ひきこもりの理解と支援
「ひきこもり」の当事者活動からの報告—ひきこもりパラダイム・シフトのために
Report from “Hikikomori” Tojisha Activities:For a Paradigm Shift of “Hikikomori”
伊藤 康貴
1
Kohki Itoh
1
1長崎県立大学地域創造学部
1Faculty of Regional Design and Development, University of Nagasaki, Sasebo, Japan
キーワード:
当事者活動
,
tojisha activities
,
社会モデル
,
social model of Hikikomori
,
パラダイム・シフト
,
paradigm shift
Keyword:
当事者活動
,
tojisha activities
,
社会モデル
,
social model of Hikikomori
,
パラダイム・シフト
,
paradigm shift
pp.1545-1550
発行日 2022年11月15日
Published Date 2022/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206787
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抄録 本稿では,私自身の当事者としての経験を踏まえつつ,「ひきこもり」の当事者活動を社会学的にフィールドワーク/当事者研究するなかで見出された「ひきこもり」へのパラダイム・シフトついて述べていく。「ひきこもり」の当事者活動は1990年代後半より草の根で行われてきたものであるが,本稿では,2010年代以降の当事者活動に注目し,それらの活動が「ひきこもり」を社会的な問題として捉える社会運動としての性格を持つものとなっていることを指摘した。そして,そのような社会運動を下支えする認識枠組みとして,障害学で言うところの社会モデル的な考え方が「ひきこもり」においても援用されていること,ゆえに「ひきこもり」について社会的に考えるということは,私たちの生き方を再考させると同時に,私たちの社会のあり方をも考える営みになるということを指摘した。
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