Japanese
English
特集 ひきこもりの病理と診断・治療
ひきこもりを考える
On So-called “Social Withdrawal”
清水 將之
1
Masayuki SHIMIZU
1
1関西国際大学人間学部
1Faculty of Human Research, Kansai University of International Studies
キーワード:
Social withdrawal
,
Adolescence
,
Young adult
,
Social skill
,
Moratorium
Keyword:
Social withdrawal
,
Adolescence
,
Young adult
,
Social skill
,
Moratorium
pp.230-234
発行日 2003年3月15日
Published Date 2003/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100853
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問題のはじまり
社会的なひきこもりが関心を集めるようになった。短い期間でのことである2,3,5)。世間との交流を絶つ日常生活のありようが精神医学の関心事になったのは,P. Pinel以降の近現代精神科医療が統合失調症の慢性形態と付き合うようになってからであろうか。軽症化や治療の進歩や社会復帰の促進があってなお,少数ながらもこれは精神科医療にとって重い宿題であり続けている。
1960年代の後半には,登校せず自宅に巣籠もりする子どもたちが児童精神科医の視野に入り始めた。これは精神科医療における新たなwithdrawalであった。具体的に関与している人たちによれば,いま関心を集めているひきこもりは1970年代から増加し始めた現象であるという。
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