Japanese
English
Bedside Teaching
収縮性心膜炎
Constrictive Pericarditis
杉下 靖之
1
,
高橋 利之
1
Yasuyuki Sugishita
1
,
Toshiyuki Takahashi
1
1東京大学大学院医学系研究科循環器内科
1Department of Cardiovascular Medicine, Graduate School of Medicine, University of Tokyo
pp.1253-1258
発行日 2000年12月15日
Published Date 2000/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902208
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
収縮性心膜炎とは,心外膜の肥厚・硬化・癒着によって心臓の拡張が障害され,その結果として種々の循環動態異常を生じる疾患である.かつては結核に引き続いて生じる収縮性心膜炎が最も多かったが,現在では結核性のものは減少し,その一方で後述するように,各種治療行為に伴って生じる本症の頻度が増加している.また実際の臨床の場でも,肝障害・腹水などの症状により循環器領域以外の疾患であると長らく考えられていた後に,収縮性心膜炎の診断がなされるということもしばしぼ経験されるところである.
本稿においては,以上のことに鑑み,収縮性心膜炎という疾患の臨床像について,改めて検討してみることとする.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.