Japanese
English
綜説
収縮性心膜炎
Constrictive Pericarditis
大西 俊成
1
,
中谷 敏
1,2
Toshinari Onishi
1
,
Satoshi Nakatani
1,2
1大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学
2大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻機能診断科学
1Department of Cardiovascular Medicine, Osaka University Graduate School of Medicine
2Department of Health Sciences, Osaka University Graduate School of Medicine
pp.464-470
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102475
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
心膜には壁側心膜(parietal pericardium)と臓側心膜(visceral pericardium)があり,臓側心膜は心臓を越えて大血管の基部で反転して心膜腔を作り,そこにわずかな心囊液を入れている(図1).心膜は心臓が体位変換時に過度に移動することや,過度の拡大,摩擦によって損傷を受けることを防ぎ,また,周囲の炎症が心臓に及ぶことを防いでいると考えられている.
慢性心膜炎によって心膜に繊維性肥厚と心外膜の癒合が生じ,心臓を締めつける結果,心臓の拡張障害をもたらしているのが収縮性心膜炎である.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.