Japanese
English
Bedside Teaching
収縮性心膜炎
Constrictive Pericarditis
松本 昭彦
1
,
近藤 治郎
1
,
相馬 民太郎
1
Akihiko Matsumoto
1
,
Jiro Kondo
1
,
Tamitaro Soma
1
1横浜市立大学医学部第一外科学教室
1The First Dept. of Surgery, Yokohama City University, School of Medicine
pp.745-751
発行日 1985年6月15日
Published Date 1985/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204686
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収縮性心膜炎は心疾患の中でそれ程頻度の高い疾患ではないが,放置する場合にはその予後は極めて不良であり,一方適切な外科的処置を加えれば劇的に症状の改善がみられるという点で,心臓外科学の中では重要な疾患の1つとされている。その原因はとも角,病態については詳細に明らかにされている疾患であるにも拘らず,正確な診断をつけ得ず肝不全あるいは慢性心不全として治療され,最終的に診断が確定した時点ではすでに外科手術の時期を失していることも少なくはなく,診断学も含めて本疾患に対する正しい認識,最近の進歩を知ることは極めて大切なことと考えられる。その病因は,かつてはその大部分が結核とされていたが,社会構造の変革により大きく変化しており,診断学の面でも画像診断法の進歩に支えられてより的確な診断をつけ得るようになって来ている。これらを中心に外科手術も含めて収縮性心膜炎に対する最近の考え方を述べてみたい。
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