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特集 インフルエンザウイルス感染
インフルエンザウイルス感染と気道過敏性亢進
Relationship between Influenza Virus Infection and Airway Hyperresponsiveness
杉浦 久敏
1
,
一ノ瀬 正和
1
,
服部 俊夫
1
,
白土 邦男
1
Hisatoshi Sugiura
1
,
Masakazu Ichinose
1
,
Toshio Hattori
1
,
Kunio Shirato
1
1東北大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Tohoku University School of Medicine
pp.1119-1125
発行日 2000年11月15日
Published Date 2000/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902187
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はじめに
気管支喘息は慢性の気道炎症として認識され,気道には好酸球,好中球,肥満細胞,リンパ球などの炎症細胞浸潤がみられる1).これらの細胞から様々な炎症性のメディエーターが放出され,その結果種々の刺激に対する気道過敏性が亢進し喘息症状が引き起こされると考えられている.この気道過敏性を亢進させる原因の一つとしてウイルス感染症が以前より指摘されている2).このうちインフルエンザウイルス感染による気道過敏性の亢進については,そのメカニズムについて解明されている点もあるが依然として不明な点も多い.
本稿ではウイルス感染(インフルエンザウイルス感染を中心に)による気道過敏性亢進のメカニズムについて現在までに報告されている国内外の知見を中心に概説する.
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