Japanese
English
Current Opinion
COPDのフェノタイプ
Phenotype in COPD
杉浦 久敏
1
,
一ノ瀬 正和
1
Hisatoshi Sugiura
1
,
Masakazu Ichinose
1
1東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座呼吸器内科学分野
1Department of Respiratory Medicine, Tohoku University Graduate School of Medicine
pp.1118-1123
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205848
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COPDの表現型(フェノタイプ)に関する最近1年間の話題
[1]COPDにおけるフェノタイプ分類とは
慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease;COPD)の疾患理解は,ここ20年で目覚ましい進歩を遂げ,その病態や疾患関連分子が解明されてきた.一方で,「気管支拡張薬投与後の一秒率(FEV1/FVC)が70%未満で,他の気流閉塞を来す疾患の除外」という診断基準が物語るように,閉塞性換気障害を呈する広範な病態を内包することから,多様な病態を呈するCOPDが存在することが推測される.COPDのフェノタイプ分類を考えるうえで,わが国の「COPD診断と治療のガイドライン第4版」に記載されている「気腫型(肺気腫病変優位型)」および「非気腫型(末梢気道病変優位型)」などの肺構造の変化に基づく分類が考えられるが1),本稿では,フェノタイプ分類を行ううえで重要なバイオマーカーおよび治療を意識したフェノタイプ分類の観点から,COPDのフェノタイプ分類を考察する.
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