Japanese
English
特集 COPDの急性増悪をめぐって
COPDの急性増悪の定義・病態・診断―早期診断のために
Acute Exacerbation of COPD:Definition, pathophysiology and diagnosis
杉浦 久敏
1
,
一ノ瀬 正和
1
Hisatoshi Sugiura
1
,
Masakazu Ichinose
1
1和歌山県立医科大学内科学第三講座
1Department of Internal Medicine, Wakayama Medical University
pp.381-386
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100769
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はじめに
慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease;COPD)は,全世界において主な死亡原因の第4位であり,その有病率および死亡率は日本を含め,ますます増大すると予測されている1).COPD患者の自然経過において,急性増悪は入院頻度および死亡率の増加をもたらすとともに,医療コストの面からみても外来通院患者に比べて増悪による入院は約40倍ものコストがかかるといわれている2).このことから,急性増悪はCOPD患者を管理するうえで最も重要な課題であり,急性増悪について理解することは極めて重要である.
本稿では,COPDの急性増悪における定義・病態・診断について,国内外の知見をもとに詳述する.また,本稿のサブテーマである急性増悪の早期発見についても,最近の報告をもとに概説する.
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