Japanese
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特集 在宅酸素療法—最近の進歩
睡眠時desaturationの病態と対策
Pathophysiology and Counterplans for Desatuation during Sleep in Chronic Respiratory Disease
松浦 圭文
1
,
太田 隆
1
,
高崎 雄司
2
Yoshifumi Matsu-ura
1
,
Yuji Takasaki
2
1太田西ノ内病院呼吸器内科
2東海大学医学部第2内科
1Department of Respiratory Medicine, Ohta Nishinouchi Hospital
2Department of Internal Medicine Ⅱ, School of Medicine, Tokai University
pp.415-423
発行日 1994年5月15日
Published Date 1994/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900857
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はじめに
慢性の低酸素血症患者への在宅酸素療法が,1985年3月よりわが国においても保険の適応となり,在宅酸素療法の実施症例も大幅に増加している.一方,動脈血酸素分圧(PaO2)の低下が覚醒時に軽度なため,在宅酸素療法の適応基準を昼間時には満たさないものの,睡眠時の呼吸異常(特に肺胞低換気)による高度の低酸素血症合併例が少なくないことも最近の報告から明らかになってきた.このため,1988年4月から睡眠時の低酸素血症も,在宅酸素療法導入の適応基準に追加されたこと1)は周知の事実である.
本稿では,睡眠時低酸素血症を来す代表的な疾患だが,その病態と対策が対照的な慢性閉塞性肺疾患(COPD)と胸郭異常による拘束性換気障害症例につき概説していくことにする.
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